その昔、上本郷の「覚蔵院」(現・本福寺)で毎年お祭りがありました。ある年の祭りの日、この辺では見かけない若者が一人踊り始めました。若者は背が高く頬かむりはしていましたが、なかなかの男前で踊りも大変うまく村の娘たちの歓声で大変な騒ぎになりました。すると、面白くないのが村の若い衆。村一番の喧嘩っぱやい一人の男が刀で若者を切りつけました。すると刀は石でも切りつけたように刃がぼろぼろになってしまいました。次の朝お寺の境内に来て見ると、なんとお地蔵さんの胸から腹にかけて刀で切られたような跡がありました。男はお地蔵さんを切りつけてしまったことを後悔してひれ伏したといいます。
本福寺は建立700年の歴史がありご本尊は阿弥陀如来で観音菩薩と勢至菩薩の脇侍があります。また吉田松陰の石碑もあります。
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